フィンランドで人気の古着屋さん、UFF。
状態のいい洋服や靴などが安く買えて、マリメッコのヴィンテージコーナーもあったり、掘り出し物が見つかったり、見に行くだけでも宝探しのようでとっても楽しいお店です。
わたしもよくお買い物に行きますが、今回は買うのではなく寄付したお話です。
UFFで売られている洋服たちがどこから来たか、その売り上げはどこへ行くのか、考えてみたことはありますか?
寄付しようと思ったきっかけは、持ち物が多いことに気づいたこと
わたしは最近引っ越しを機に、自分がとてもたくさんの洋服を持っていることに気づき、いつの間にこんなに増えていたのかと呆然としました。
そこで「着ているか?気に入っているか?」を基準に自問しながら、洋服を選別しました。
まだ見直す余地はありますが、今回手放すと決めたのは
- Tシャツ x1
- スウェット x1
- セーター x4
- スカート x1
- ボトムス x3
- ワンピース x1
の合計11着。どれもまだまだ着られる、状態のいいものばかりです。
捨てるのは簡単ですが誰かの役に立った方がいいなと思い、「UFFに寄付しよう」と決めました。
UFFってどんな団体?
寄付するにあたり、UFFについても少し調べてみました。
UFFは1987年にフィンランドで設立された民間非営利団体で、古着を販売して資金を集め、アフリカやインドなど開発途上国の援助を行っています。
2018年には約30の開発支援プロジェクトを支援し、特に「教育」「環境的に持続可能な開発」「経済開発」に注力しています。
古着は主に個人の寄付により集められ、それらをUFFセカンドハンドショップで販売することと、他のヨーロッパ諸国に卸売りするふたつの方法で資金を集めています。
UFFセカンドハンドショップは、フィンランド内で20店舗展開しています。
毎年約100万人がリサイクルに協力しているということで、フィンランドの約5.5人に1人がUFFに寄付をしている計算になります。
洋服の一部はアフリカのパートナー組織にも寄付されますが、洋服自体を寄付するよりも資金の寄付の方が支援に向いているため、割合が高いようです。
ところが過去に団体のトップが金融犯罪で有罪判決を受け、組織の活動内容が不透明だと問題になったこともあるようですが、現在は外務省によってしっかり監査されているそうです。
どうやって寄付できるの?
洋服などの寄付は、
- UFF店舗
- 回収ボックス
のどちらでも受け付けています。
回収ボックスはグレー・深緑・黄色の3種類があり、フィンランドの街中で見つけることができます(回収ボックスマップはこちら)。
女性の背丈よりも高さのある、かなり大きくて重厚感があるボックスです。
今回わたしはこの回収ボックスを通じて寄付してみました。
寄付するときは、以下のルールがあります。
- 必ず口の閉じたビニール袋に入れること(濡れたり汚れたりしてしまうのを防ぐため)。
- 再利用可能な、きれいな洋服・靴・テキスタイルのみ寄付可能。
(シミが付いたり、完全に破れたり壊れたものは回収ボックスに入れないでください!)
回収ボックスの重いハンドルを引っ張って、寄付する服が入ったビニール袋を置き、またハンドルを押すとボックスの中に落ちる仕組みです。
「やっぱり寄付するのをやめたい!」と思っても中に手を入れることはできない仕組みなので、要注意です。
ちょうど、回収しているところに遭遇しました。
最低でも週一で回収しているそうですが、奥に停まったトラックの荷台にはたくさんのビニール袋が積まれていて、フィンランドの人々にUFFに服を寄付する習慣が根付いているんだなと感じました。
2018年、UFFはフィンランドで1,450万kg以上の衣服を収集してリサイクルしたそうで、数字からもそれが伺えます。
わたしの寄付した洋服たちが、また誰かに着てもらってその人がハッピーな気持ちになったり、その収益が誰かの助けになればいいなと思いながら、帰路につきました。
毎回洋服を買うときには「本当に必要か?」をよく考えるようにしていますが、今後もっと慎重になって、本当にお気に入りの少ないものに囲まれた、ていねいな暮らしをしたいなと改めて思ったのでした。
もし着なくなった洋服があったら、捨ててしまうよりUFFに寄付することをおすすめします。
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