先日、突然無性に良質なアートに触れたい気分になったのですが、ヘルシンキにある美術館すべてを調べてもピンとくる展示がなく、諦めようとしたときに見つけたアートイベントに行ってきました。
毎年3月に開催される、フィンランド最大のアートセールイベント
毎年3月に開催されている、アートセールイベントです。
アートセールイベントとは、アーティストさんの作品を展示し、販売するイベントです。
フィンランド最大規模で、今年の開催は3月7日~15日。
600人以上のアーティストによる約1,700の芸術作品が展示されていました。
誰でも自由に入ることができ、アーティストは売れた作品の代わりにまた違う作品を展示することもあるので、期間中に複数回訪れるのがおすすめです。
会場はKaapelitehdas(カーペリテヘダス)で、フィンランド語で「ケーブル工場」という意味の文化施設。
ここは名前のとおり1943年からケーブル工場として使われていた建物を再利用していて、年中いろいろな大規模イベントに使われています。
入り口はこんな感じで、そのとき開催中のイベントの看板が大々的に飾られています。
中にはアートスタジオやカフェ、お土産屋さんもあります。
控えめに言って最高なイベントだった
今回のイベント、とにかく控えめに言って最高でした。
理由は、以下の5つです。
- アートのジャンルに縛りがない
- 600を超えるアーティストの作品に一気に触れることができる
- 誰でも自由に入れる
- 作品の値段を知ることができるので、アート作品の価格に関する感覚が養える
- 入場無料
美術館のエキシビションなどではアーティストや作品ジャンルに縛りがありますが、このイベントではその縛りはなく、絵画・立体作品・アクセサリーなどバリエーションが豊富です。
アーティストのジャンルも様々なので、自分の好きなテイストのアーティストさんに出会うチャンスでもあります。
また、バイヤーなどでない一般人でも誰でも入場料無料で気軽に訪れることができます。
実際、みなさん美術館気分でゆったり作品を楽しんでいる印象でした。
そして普段はなかなか知ることのできない、作品の値段と作品自体を照らし合わせることで、今まであまり知らなかったアート作品の価格に関する感覚を養うことができました。
これが無料で楽しめるなんて、贅沢すぎるイベントです。
わたしが気に入った作品たちを一部ご紹介
絵画・立体作品・アクセサリーの3つの会場に分かれていました。
まずは立体作品のお部屋からまわりました。
このようにお部屋いっぱいにアート作品が飾られていて、みなさん思い思いに作品を楽しんでいます。
ここからは、わたしが気に入った作品たちの一部ご紹介します。
紙粘土でできた作品。
チューインガムをめいっぱい膨らませた様子が、3コマ漫画のように並んでいてとてもかわいい。
手描きの絵皿と、草木を糸でコーティングした優しい色使いの作品。
一瞬暗めの絵画に見えますが、立体的になっていて花瓶の部分には本当にお花も飾れそうだった作品。
とぼけた表情と猫背な姿勢がかわいいしろくまと、中になにを植えようか夢が広がる人型の植木鉢は、同じアーティストさんの作品。
こちらは陶器やガラス作品のコーナー。
真ん中にある木の作品はそれぞれ「Bonsai Toyama」「Bonsai Osaka」という作品名で、なんだかとてもうれしい気持ちになりました。
こちらはアクセサリーのお部屋にて。
アヌ・トゥオミネンさんの展示会(下記ブログ記事参照)でも感じましたが、どうやらわたしは色集めものに惹かれるようです。
お次は絵画のスペースに移動。
こちらは立体作品ですが、端っこに控えめに飾られていて惹かれました。
それぞれの絵画の個性が組み合わさって、全体ですごく好きな雰囲気。
ところどころ隙間があいているのは、どなたかが既にお買い上げになったからです。
こうやって自分の心のアンテナに引っかかった絵をあとから見直すと、自分の好きなテイストがよくわかっておもしろいですね。
こののぞき見シリーズもとても気に入りました。
お手洗いに飾ったら、なんだかユーモアたっぷりでおもしろいなあなんて妄想を膨らませながら。
動物が大好きなので、どうしてもいつもアニマルものに目を奪われがちなのですが、これは特にすごく好きでした。
アーティストさんについて調べてみたところ、きつねの作品も多く作られていることがわかりました。
作品展があったら、いつか行ってみたいです。
ゆったりと楽しんで、1時間程滞在していました。
会場に着いたときには小雨が降っていたのですが、帰る頃には貴重な太陽が出て、差し込む太陽の光がとても心地よかったです。
こちらで初任給を得たら絵を買いたいなあと考えながら、大きな満足感とともに家路につきました。
来年の開催も、今から楽しみです。
とっても素敵な作品達ですね♡フィンランドだからなのか、優しい印象の作品が多いイメージでした(o^^o)動物や緑、青などのアースカラーが多いんですかね?こんな素敵な展示会があるなんて♡フィンランドが芸術に力を入れているっていうのが、よく伝わりました♬控えめに言って最高笑
フィンランドにいると感性が刺激されて良いですね(*゚▽゚*)♡
yumiさん
コメントいただき、ありがとうございます!
作品はビビッドな色使いのものや、激しい(笑)ものもあったのですが、わたしが「いいなぁ、好きだなぁ」と感じて写真を撮ったものに優しい印象のものが多かったのかもしれません(^^)
でも確かにおっしゃるとおり、全体的にナチュラルで優しいものが多めだった気もします。
日本にいたときは「アートに触れたいな」なんて気分になることはそんなになかったので、やはりフィンランドの影響かもしれません。
良質なアートが身近にあって、敷居も低いこの環境に感謝です(^^)