もう2019年のクリスマスは終わってしまいましたが、まだ余韻に浸ってるので引き続きクリスマスのお話を。
わたしたち夫婦はどちらもフィンランド出身ではなく、残念ながら近くに家族がいません。さみしい。
日本ではクリスマスは恋人たちのイベント感が強いですが、こちらは家族団らんの、一年で最も重要なイベント。
なのに今年はどちらの故郷にも帰ることができずにさみしいなぁと思っていたところ、フィンランド人のお友達が実家のクリスマスディナーに招待してくれたので、お言葉に甘えて夫婦でお邪魔してきました。
シンプルで洗練されたインテリア
自然に囲まれた一軒家で、インテリアは白を基調にしたシンプルでぬくもりのあるテイスト。
天井につきそうなぐらい立派なクリスマスツリーを見てうっとりしていたら、「うちでは毎年、本物のモミの木を飾るのがお父さんのこだわりなのよ」と教えてくれました。
ソファでお話しながらグロッギのシャンパン割りを楽しんでいたら、「ディナーの準備ができたわよ~」とお母さんからお声が掛かりました。
クリスマスディナーのラインナップ
食卓へ行くと、フィンランドらしいクリスマス料理がたくさん並んでいて大興奮!
こちらも白をメインにしたテーブルウェアに、赤いランチョンマットのアクセントがクリスマスらしくてとても上品。
まるでファインダイニングに来たような気分です。
前菜やパンを、それぞれが好きなものを好きなだけ取り、自分だけの前菜プレートが完成。
ディルをたっぷり乗せたサーモン、スモークサーモン、新鮮なイクラ、クリスマスハム、ローストビーフ、グリーンピース、茹でたじゃがいも、ニシンの酢漬けと玉子の和え物、ツナ、手作りマスタード、パンなど。
「わたしこれ大好きなんだ~」「え、おれは苦手」などあーだこーだ言いながら、みんなで大皿をまわして分け合います。
そのあとはメインディッシュのキャセロール(フィンランド語でlaatikko(ラーティッコ))が4種類出てきました。
ペルナ・ラーティッコ(じゃがいも)、ランットゥ・ラーティッコ(ルタバガ)、バターッティ・ラーティッコ(スウィートポテト)、プナユーリ・ラーティッコ(ビーツ)で全て手作り。
以前出来合いの冷凍ラーティッコを試したらあまり口に合わなかったのですが、この手作りはおいしくて感激していたところ、帰りに持たせてくれました。
わたしのいちばんのお気に入りは、 バターッティ・ラーティッコ です。
そして食後のコーヒ&デザートタイム。
ヨウルトルットゥ2種類、ジンジャークッキー、 サーリストライスレイパ(ほんのり甘いぎっちり黒パン)。こちらも全て手作りです。
食器はおばあちゃんから引き継いで愛用している、アラビアのヴィンテージだそう。
「フィンランド人は、ブルーチーズをジンジャークッキーに乗せて食べるのが好きなのよ。信じられないと思うけど、試してみて!」と言われ、恐る恐るトライすると…衝撃のおいしさ!
これは驚きでした。ハマってしまいそうです。
予想外のプレゼント
すっかりお腹もいっぱいになって、ほろ酔いでおしゃべりしていると、「きつねちゃん、クリスマスツリーの下を見てみて!」と言われました。
もしやと思って見に行くと、なんとわたしたちへのプレゼントが。
思いがけないたくさんのクリスマスプレゼントを頂き、とってもうれしいと同時に、こんなに頂いてばかりでいいのだろうか、と少し申し訳ない気持ちになってしまいました。
グロッギ、ベリージャム、ユーストレイパ(フィンランドのチーズ)や手作りマスタードなどがかわいくラッピングされています。
トントゥのかわいいクリスマスカードの裏には、あたたかいメッセージが。
背後に写っている、キャンドルランプに入った大量のFazerチョコと、手作りのサーリストライスレイパも。
外国人のわたしたちのために、フィンランドらしい食べ物をわざわざ集めてくれたんだなぁと、お友達ファミリーの優しさにとっても感激しました。
手土産に持って行ったもの
何を持って行くべきか色々悩みましたが、今回はワインとチョコレートを持って行きました。
ワインは、ちょっと奮発していいものを。
わたしはワインに詳しくないのですが、2017年ヤングヴィンテージのスペイン産赤ワイン。
風味の説明はもちろん、AALTOという名前とミニマルなラベルデザインにも惹かれました。
チョコレートはFazerのクリスマス限定フレーバー。
でもプレゼントまで頂けるとは思わなかったので、もっとたくさん持って行けばよかったなぁと少し後悔。
お礼に今度我が家にお招きして、日本食をおもてなししたいと思っています。
しあわせは普通の生活の中にある
フィンランドのクリスマス料理は、基本的に作り方も味付けもシンプル。
「種類や量が多いと大変だけど、基本的に混ぜてオーブンに入れて焼くだけで簡単よ」と言っていました。
自然の恵みをそのまま味わう、肩肘張らない感じがとても心地よくて気に入りました。
すてきなインテリアに囲まれ、おいしい食事とお酒、おしゃべりを楽しむクリスマス。
月並みですが、こういうあたたかい家族やお友達がいれば、すてきなクリスマスを楽しむのに高級レストランに行く必要も、海外旅行に行く必要もない。普通がいちばん幸せだな。と感じました。
きっとフィンランドの人たちも、毎年暗さのピークを迎えるこの時期にこうやって心のエネルギーをチャージして、春を待ち望むのでしょう。
お友達ファミリーの心遣いのおかげで、最高のクリスマスになり本当に感謝です。
しあわせな余韻は、しばらく続きそうです。
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