今年の2月にフィンランドの公的資格、「Hygieniapassi(ヒュギエニアパッシ)」に一発合格しました!
今後受験予定の方などのお役に立てるといいなと思い、今回はわたしなりの勉強方法などをまとめてご紹介したいと思います。
Hygieniapassiってなに?
Hygieniaは衛生、passiはパスポートという意味で、英語名はHygiene Proficiency Certificate(衛生能力試験)。
これは食品衛生能力の証明書で、フィンランド食品法に基づき、従業員が職場で包装されていない生鮮食品を扱う場合に必要となります。
Hygieniapassiが必要な仕事の例は、カフェ、レストラン、キオスク、ファストフードレストラン、食料品店、幼稚園などです。
日本では飲食業のアルバイトに挑戦するときの敷居はあまり高くなく、例えばカフェのウェイターのアルバイトをするのに資格はいりませんが、フィンランドでは必要です。
この資格を持っていれば「わたしは食品衛生の基本知識が整っています」という証明になり、仕事探しに有利に働くそうです。
ただし、Hygieniapassiをまだ持っていない状態で従業員として採用されることも可能ですが、遅くとも作業開始から3ヶ月以内に取得する必要があります。
一度取得すれば、法律によって修正されない限り永久に有効です。
詳細についてはこちらのブログをご参考に!
フィンランド在住ブロガーみんみさんのブログで、このHygieniapassiの出題形式、勉強方法、教材などがとても詳しく紹介されていいてとてもためになるので、是非ご参照ください。
(みんみさん、ブログリンク引用についてご快諾頂きありがとうございました!)
わたしの勉強方法
本を読んで勉強する、講習に参加する、など勉強方法は色々ありますが、今回一発合格できたわたしの勉強方法は、こんな方におすすめだと思います。
- 本などで自習するのは苦手
- めんどくさがり
- 毎日仕事や学校があるので、講習に通う時間がない
- 手っ取り早く重要ポイントを効率的に学びたい
上記すべてをコンプリートした究極のめんどくさがり屋なわたしです。
そんなわたしの勉強法は、時系列でこんな感じです。
- 試験申し込み
- Trainify.fiの7日間オンライン練習問題(7.90ユーロ)を購入
- 各項目を、合格レベルに達するまで解く
- 間違えた問題や、重要そうなポイントをノートにまとめる
- 総合テストを、合格レベルに達しても繰り返し解く
- ノートを見直す
ひとつずつ、詳しく書いていきます。
1. 試験申し込み
もちろんお勉強をして準備万端になってから申し込んでもいいのですが、自分の性格上試験日を先に確定させた方が自分を追い込めると思い、先に申し込みました。
受験料は42ユーロ、もし落ちてしまった場合の再挑戦受験料は30ユーロです。
こちらから都市・言語を選んで申し込みができ、ヘルシンキだとほぼ毎日開催されています。
言語の選択肢に日本語がありますが、開催日は出てきませんでした。
よって、日本人が受験するのは主に英語・フィンランド語・スウェーデン語のいずれかになると思います。
ちなみにわたしは、英語で受験しました。
2. Trainify.fiの7日間オンライン練習問題を購入
Trainify.fiという、フィンランド食品安全局が提供している練習問題です。
Hygieniapassiに申し込むときに、この練習問題もまとめて購入することもできました。
週末など集中して勉強時間が確保できる場合は、3日間コースでもいいと思います。
3. 各項目を、合格レベルに達するまで解く
練習問題は9項目に分かれているので、まずは各項目を合格点に達するまで繰り返し解きます。
練習問題はランダムなので、合格点に達してからも、繰り返し解けば解くほど多くの問題に当たる可能性が高くなります。
問題は一般常識的なものが多いのですが、ときどきフィンランドらしいものが出てきておもしろかったです。
たとえば、こんな感じです。
「食中毒の原因となる細菌は、室温に保たれたカレリアンパイですぐに繁殖する」
「くまの肉は旋毛虫について検査する必要がある」
「アミガサタケの毒素除去の仕方」
その国の食文化が反映されていて、興味深いですね。
4. 間違えた問題や、重要そうなポイントをノートにまとめる
問題を解くと、自分の解答が正解/不正解だったかどうかと、その詳しい説明が出てきます。
それを読み、わたしはこのふたつをノートに手書きで書いていきました。
- わからなかった英単語
- 重要そうなポイント
英単語は、ウイルスの名前や殺菌方法などといった専門用語の知らない英単語がたくさん出て来たので、和訳と一緒にまとめました。
重要そうなポイントは、例えば
「加工調理済み食品は簡単に腐りやすいので、摂氏6度以下で保存する」
「挽肉は必ず加工日当日または翌日中に売り、保存は摂氏4度以下」
「真空パックに入った魚や貝は、摂氏0~3度で保存する」
などといったものです。
5. 総合テストを、合格レベルに達しても繰り返し解く
本番は試験時間45分(20分経過すると退出可能)、設問は合計40問、34問以上正解で合格です。
「Do the entire test」から、本番のテストと同じ制限時間・設問数で練習することができます。
わたしはこれを6回繰り返し解いて、本番に備えました。
6. ノートを見直す
忘れやすい単語や温度などにハイライトをして、見直しました。
試験会場に向かう電車の中でもしっかり復習をして、ギリギリまで頭に叩き込みました。
合格すると
わたしは17:00から試験開始だったのですが、合否の結果は当日の23:00頃にメールで届きました。
そして約3週間後に証書とカードが自宅に届きました。
フィンランドで取得した初めての公的資格、とてもうれしいです!
実際にテストを受けてみてアドバイス
実際に受験してみると、オンライン練習問題には出てこなかった問題が8問ぐらいありました。
これはもう、自分の学んだ知識と一般常識を駆使して解きました。
アドバイスとしては、
- 特に重要なのは「保管方法・場所・温度」
- 細菌の名前を問われる問題は出ないので、細かく覚えなくても大丈夫
- 英訳があやしい問題もあるけれど、落ち着いてよく考えて解く
だと思います。
毎日お料理をするので、実生活でもとても役立つ知識が身に付き、勉強して本当によかったです。
このHygieniapassiで、自分の可能性が少しでも広がればいいなと思っています。
これから受験予定の方、心から応援しています!
(2024年3月追記)
このブログ記事に記載されている情報は、すべて2020年6月時点のものです。