まさか自分が経験するとは思ってもいなかったのですが、フィンランドでコロナウイルスの検査を受けた話です。
はじめに書いておくと、結果は陰性でした。
ある日突然、咳とけだるさが
ある日の夕方自宅のベッドでごろごろしていたら、全身のけだるさに加えて、急に咳止まらなくなりました。
熱を測るとほんの少しですが微熱があり、なんだか息も苦しい気がします。
普段だったら特段気にせず、葛根湯でも飲んで寝るのですが、このご時世。
そして翌日にはお仕事が控えていたので、念のためコロナウイルスの検査を受けて仕事は休む連絡をしたほうがいいなと判断しました。
まずは症状や状況をオンラインで入力
どうやって手続きをすればいいのかわからなかったのですが、インターネットで検索したら一発でヒットしました。
まず、「Omaolo」というサイトにアクセスします。
これは、24時間いつでも自分の症状を入力して、医療アドバイスが受けられるウエブサイトです。
すると、トップページに「コロナウイルスに感染したと思いますか?」とデカデカと書かれているので、「START CHECK-UP」をクリックします。
そして年齢や、どんな種類の仕事をしているか、コロナウイルス感染者と接触があったか、どんな症状があるか、などを入力していきます。
とてもわかりやすく、2~3分で終わる量です。
入力が終わると、検査の必要があるかないかの結果が出ます。
わたしは「コロナウイルス感染の疑いがあるので、検査が必要です。こちらから連絡があるまでお待ちください。」と出ました。
わたしが入力したのは営業時間外だったので、翌朝まで電話を待つことにしました。
その間もマイページから今の状況が確認できたり、オンラインチャットで問い合わせることもできました。
そして翌朝8:00頃電話があり、「今日の12:30に検査に来られますか?」と聞かれました。
場所や、行き方、注意事項や必要なものを丁寧に教えてくださり、最後には「早くよくなりますように」と言ってくださいました。
いざ検査へ
検査場は家から徒歩10分ほどのところで、「こんなところに病院はあったかな?」と半信半疑で向かいました。
するとそこには、今は使われてない古い建物が。
入り口は封鎖されており、状況がよくわからなかったのですが、周りを歩いてみたところ、駐車場に検査場が設けられていました。
こんな感じで、屋外の駐車場です。
予約なしで来てしまう人を防ぐためか、「検査場はこちら」などといった看板はどこにもありません。
うろうろしていると、防護服に身を包んだ方に「そこでお待ちください」と言われました。
待っていると、続々と車が来て、ドライブスルー方式の検査をしています。
そのあとこのなんともいえないテントの中に座るよう指示され、IDカードを見せ本人確認をし、渡された紙で鼻をかみ、鼻の奥に棒を突っ込まれ、「結果は2~3日後に出ます。陰性の場合はテキストメッセージで、陽性の場合はお電話でご連絡します。」と言われ、終了。
検査時間は3分ほどで、痛みはそんなに感じませんでした。
このような、結果を待っている間にどう行動すべきかなどがしっかり書かれた紙も渡されました。
最初から最後まで何も言われませんでしたが、公立病院で受ける場合のこの検査は無料です。
(誤解を避けるために書くと、公立病院でも普段の診療は有料です。)
改めて、最前線で自信を危険に晒しながら働いている方々に本当に感謝の気持ちでいっぱいになりながら家に帰りました。
当日中に結果が
検査前から結果が出るまで、こんな気持ちになるとは自分でも想像もしなかったほど、不安や罪悪感に苛まれました。
自分自身はリスクグループにも属していないので、命に別状はないだろうしそこまで心配はしなかったのですが、仕事のこと、職場のこと、同僚のこと、夫のこと、友達のことを考えると不安で不安で、あんなに徹底してマスクもして手洗いもしていたのに、どうしてだろうと自分を追いつめてしまいました。
結果が出るまでの時間が、永遠に感じました。
そうこうしているうちに、その日の夜中00:30頃に検査結果を受信しました。
「あなたのコロナウイルス検査は陰性です、つまりウイルスは見つからなかったということです。」と書かれています。
結果は陰性で、ほっと胸をなでおろしました。
夜中でしたが、職場のマネージャーや友人にすぐに連絡を入れました。
日本でコロナウイルスに感染してしまった芸能人などが謝罪の言葉を述べているのが不思議でしたが、その気持ちがとてもよくわかりました。
きちんと感染予防をしていても感染してしまうときはしてしまうので、罪悪感を感じる必要はないのですが。
今回実際に自分でフィンランドでのコロナウイルス検査を経験してみて、その流れが非常にスムーズで感動しました。
症状を感じて、Omaoloから入力してから24時間ちょっとで検査およびその結果が出たことになります。
しかしこのように夜中に検査結果が出るということは、その時間も働いている方がいるということで、頭が下がる思いでいっぱいです。
ひとりひとりが予防を徹底して行動し、このパンデミックが一日も早く終息することを祈るばかりです。
世界中の医療従事者の方々、毎日本当にありがとうございます。