フィンランドの小田舎にある小さなコテージでのんびり過ごした秋休み

フィンランドでは、10月下旬にsyysloma(シュースロマ)という秋休みがあり、学校は一週間ほどお休みになります。

これは、1940年代にジャガイモの収穫休暇として始まったものだそうで、とてもフィンランドらしい休暇ですね。

そんなわけでわたしのフィンランド語の学校も秋休みだったので、お仕事も少しお休みをもらいました。

夫も一日だけ休暇を取ったのですが、コロナウイルスの第二波のこともあって、どこかへ行こうか家で過ごそうかどうしようか悩みましたが、マンションの近隣住民がずっとうるさくて気が休まらないのと、仕事を始めてから毎日が忙しく過ぎていって疲れ気味だったので、現実逃避してゆっくりしたく、コテージを借りてのんびり過ごすことに。

とはいえ、調べても調べても「まだ車がないので、公共交通機関を使って行けるところ」「1泊か2泊でもOKなところ」「コロナの状況がひどくない都市」などの条件をクリアするコテージはなかなか見つからず、あきらめかけていました。

そんなとき、最高に条件にぴったりのコテージを発見!

高速列車(VR)の2人用の個室も手配できたので、すぐに予約しました。

いよいよ出発

高速列車(VR)は、ヘルシンキ中央駅から出発します。

少し早めに着きそうだったので、お隣のカンッピ駅でランチを調達し、VR内で食べようということになりました。

夫はお気に入りのブリトー屋さんへ、わたしはブリトーな気分ではなかったのでお寿司屋さんへ。

すると、とってもおいしそうなちらし寿司を見つけて大興奮。

すぐにテイクアウトで注文しました。

そしてVRに乗り込み、早速いただきました。

とてもおいしくて、新幹線で駅弁を食べながら国内旅行をする、あのわくわく感を思い出しました。

VR内でのコロナウイルス感染がこわかったですが、個室を手配できたので少し安心しました。

窓の外ののどかな景色にうっとりしつつ、音楽を聴きながら本を読んだりして、目的駅に到着。

そこからバスを乗り継ぎ、コテージに着きました。

赤くてかわいい、小さなコテージ

オーナーさんが優しく出迎えてくださり、鍵を受け取って早速コテージへ。

小うるさいルール説明などもなく、「中にあるものはなんでも使っていいからね。ゆっくり楽しんでね!」とだけ言われました。

自然の中にたたずむ、赤くてかわいい、まるで絵本に出てきそうな小さなコテージです。

わくわくしながらブルーの木のドアを開きました。

お部屋はこじんまりしていながらも、かわいらしいインテリア、必要最低限のものはすべて揃っていて、とても清潔です。

お手洗いの壁紙やタオルハンガーがかわいくて、「わ~!」と声が出てしまいました。

薪サウナもついていて、別料金(といっても10ユーロ)でオーナーさんが指定の時間に薪を焚いて用意してくださいます。

シャワールームも広々していて快適です。

お庭に出てみると、なんとうれしいサプライズでオーナーさんの飼い猫ちゃんがゴロゴロ喉を鳴らしながら近づいてきました。

そのあとコテージの中にも入ってきて、なでてなでて~とわたしと夫にくっついてきたり我物顔でテーブルにちょこんと座ったり、本当に癒されました。

コテージでのんびりステイ

少し休んだあと、コテージから徒歩圏内にある小さいスーパーマーケットで食材を調達し、夜はBBQ。

火力が強くて焦げてしまいましたがおいしくいただいて、お部屋にある暖炉に火を灯します。

これが意外と難しくて、わたしはいくら挑戦しても全然できなかったのですが、夫が謎のスキルを発揮してつけてくれました。

本物の暖炉はとても心地のいい暖かさで、その燃え盛る炎を見ていると不思議と心が落ち着きました。

そのあとは最高の薪サウナを満喫して、ゴロゴロしながらNetflixでドラマ「ホーンテッド」を観て、眠りにつきました。

翌日は朝ごはんを作って食べ、少し歩いたところにある大きなキルッピスに行きました。

わたしはなにも見つけられませんでしたが、夫は鉄のグリルパンを見つけて買っていました。

そしてアプリで借りて乗り捨てができる電動スクーターに乗って、風を切りながら少し街を探検。

フィンランドの秋は紅葉がとてもきれいで、わたしは夏の次に秋が好きです。

この日もまたスーパーにも行って食材を調達し、前日と同じようにゆったり過ごしました。

コテージでは充分な道具もなく、小さいキッチンで不便なのに、作ったご飯は毎回なんだかいつもより一層おいしく感じたので不思議でした。

きっと日常から少し離れて、のんびり心も身体もリラックスしながら自然の中で味わったからだと思います。

「帰りたくないなぁ」と何度つぶやいたかわかりません。

とても名残惜しかったですが昼過ぎにチェックアウトをして、VRが出発するまで少し時間があったので、また別のキルッピスに行って掘り出し物に出会い、カフェで休憩。

そして帰りのVRの個室でこのブログを書きました。

夏にコテージで過ごすのはフィンランドでの夏の過ごし方の定番ですが、寒くなってからもこうやって暖炉を楽しんだりできてすてきだなと思いました。

「なにもしない」を楽しむ、こんな休暇もまた楽しめたらいいなと思います。

自宅に戻り荷ほどきをしていたら、夫が近づいてきて「すてきなお休みをありがとう」と言ってきて、うれしい気持ちになりました。

きっとずっと心に残る、すてきな秋休みを過ごすことができました。

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