プナヴオリ地域にある人気カフェ「Brooklyn Cafe」。
以前近所に住んでいたのでずっと「入ってみたいな~」と思っていたのですが、一度も行ったことがありませんでした。
毎日のように前を通るといつもたくさんのお客さんで混み合っていて、ベーグルがおいしくて有名だとは聞いていました。
人気カフェが倒産の危機に
なぜそんな人気カフェが、倒産の危機にさらされてしまったのでしょうか。
詳しい内容は、2月27日のHelsingin Sanomatという新聞に載っていました(記事はこちら)。
オーナーはニューヨークのブルックリン出身の姉妹2人。
ふたりはヘルシンキに初めて訪れたときにこの街に恋をし、一緒にコーヒー事業で起業することに決め、2011年から9年間その道を進んできました。
とても人気のカフェで収益性も高かったのですが、数年間に渡る未払債務がかさみ、 税務当局が地方裁判所に提出した破産申請によるとなんと負債は約46,000ユーロ(約552万円)にも膨れ上がってしまったそうです。
主な理由は、事業の成長スピードが早すぎたこと。
資金繰りも、記事を読んでいると自転車操業気味だったように感じました。
おそらく決定的だったのは、事業が好調だったのでオタニエミにあるアールト大学キャンパス内に二店舗目を出店したものの、あとからカフェの隣に学生用レストランが2つオープンしてしまい、学生はそちらの安いランチ(Kelaというフィンランドの政府機関からの社会保障で割引される)を買うようになってしまったことです。
たしかに学生が3.5ユーロ(約420円)でカップケーキを選ぶか、あたたかいランチを選ぶかを考えると後者ですよね。
そこでオーナー姉妹はもう一度カフェをやり直すためクラウドファンディングを募り、目標金額は50,000ユーロ(約600万円)、期限を3日と設定しました。
するとSNSなどで拡散され、Brooklyn Cafeを愛する人々の目に留まり、寄付金は合計約47,000ユーロ(約564万円) にも達したのです。
集まったお金は、借金の返済などに充てるとのこと。
この話から、Brooklyn Cafeがどれだけたくさんのお客さんたちに愛されているかがわかります。
そんなヘルシンキのコーヒーファンたちに愛されるカフェに、お友達と行ってきました。
カフェに入るともうそこは小さなブルックリン
ニューヨークはわたしも何度も訪れた大好きな場所で、特にブルックリンが好きです。
ナチュラルなインテリアの組み合わせはフィンランドのテイストとはまた違うセンスで、なんだか本当にブルックリンに来たような気分になります。
レジ横には、たくさんのベーグルやマフィン、カップケーキ、クッキーなどが並んでいます。
どれもおいしそうで、どれを注文しようか迷ってしまいます。
席数は結構多く、大きなテーブルもあるのでグループの方も来ていました。
女性が座っている窓際の席が特等席で、いつも必ず誰かが座っているような気がします。
いつかあの席に座って、おいしいコーヒーをいただきながら読書をしてみたいです。
手前がレジがあるフロア、奥が入り口があるフロア。
席数の多さが伝わると思います。
椅子やテーブルは色も形もバラバラなのに、なぜか統一感があっておしゃれなので不思議です。
壁の木の絵にはオーナー家族の写真が飾られていて、じーんとしました。
奥の壁紙と本棚が、ブルックリンっぽくてかわいいです。
ここから本を借りて読むのもよさそうですね。
ベーグルとコーヒーが楽しめるブレックファストセットを注文
わたしたちがカフェに着いたのは13:00頃でしたが、いつでも注文できる「ブレックファストセット」を選びました。
内容はベーグル+クリームチーズ・ヨーグルトパフェ・フレッシュスムージー・コーヒー or 紅茶。
ベーグルはレジ横から選べるので、わたしはブルーベリーを選びました。
奥がわたし、手前がお友達です。
お友達はセサミベーグルに、緑茶を頼んでいました。
これで13.50ユーロは少し値が張りますが、ベーグルはもちもちでおいしく、コーヒーもとってもおいしかったので、また訪れて経営の応援をしていきたいです。
今度はカップケーキも食べてみたいなあ。
お友達とおしゃべり中も次々とお客さんが来て、レジには行列もできていて、このカフェの人気度を実感しました。
店員さんの接客も本場ブルックリンを彷彿とさせるフレンドリーさで、ちょっと旅行に行ったような気分になれてとても楽しむことができました。
カフェ情報
- 店名
Brooklyn Cafe - 電話
+358 45 173 1771 - ホームページ
http://www.brooklyncafeandbakery.com/ - 営業時間
月 : 定休日
火 – 金: 9:00 – 16:30
土 : 9:00 – 16:30
日 : 10:30 – 16:30 - 住所
Fredrikinkatu 19, Helsinki
最終日には行列もでき、惜しまれながら閉店してしまいました。