ムーミン75周年!フィンランドのムーミン美術館に行ってきた

今年2020年は、ムーミン小説の第一作が発表されてから75周年。

そしてトーベ・ヤンソンを描いた初の長編映画「TOVE(トーベ)」も9月にフィンランドで上映されます。

そんな記念すべき年に、フィンランドのタンペレにあるムーミン美術館に行ってきました。

10年前にムーミン美術館には一度行ったことがあるのですが、2017年に現在の場所へ移転し、そのときの3倍以上の大きさになったとのことでした。

タンペレホール内にあるムーミン美術館

ムーミン美術館は、とても近代で大きな「タンペレホール」という建物の中に移転していました。

建物の近くの岩の上に、ぽつんと小さなムーミンの石像が。

この子は移転前にもいた気がします。

思っていたより小さくて、とてもかわいらしい。

きっとみんなが耳の部分をなでたり握手したのか、色がハゲているのも歴史を感じます。

早速入り口でチケットを購入して、ムーミン美術館の方へ向かいます。

現在はコロナウイルスの影響で観光客らしき人は全然おらず、地元の子連れの方が多く訪れていました。

チケットをかざしてゲートをくぐり、ここからミュージアムが始まります。

ムーミン美術館、訪れる人のうち日本人の割合が相当高いのか、ほぼすべての説明書きが日本語でも用意されていることに本当に驚きながら、「ここはどこ?日本?」状態でした。

(これについては美術館に問い合わせたところお返事をいただけたので、下に書いています。)

入り口には黄緑のかわいい制服を着たスタッフの方が立っていて、希望すると丁寧に順路などの説明をしてくださいました。

入り口横のフォトスポット。

ここを最後に、美術館の中は著作権の関係で撮影厳禁です。

展示物は原画やジオラマを中心に、ムーミンの原作の世界観がたっぷり味わえる空間でした。

原画は、ムーミンが描かれはじめた当初は鼻がにょろっと長い姿だったのが、だんだんと現在のムーミンの姿に変わっていく過程も見て取ることができます。

「あの本のあのシーンの挿絵だ!」とか、「アラビアのマグカップの絵だ!」と思いながらじっくり見て、修正してある箇所や下書きが見られたのには興奮しました。

中は結構広くて、所要時間はささっとまわっても1時間ほど、じっくり見るのであれば2時間ぐらいだと思います。

外にはライブラリーがあって、世界各国の言葉に訳されたムーミン小説が揃っています。

柱には、世界の言葉で「ムーミン」がどういう表記かが書かれていました。

ちなみにフィンランド語では「Muumi(ムーミ)」です。

近くにはフォトスポットもありました。

ムーミン美術館と日本の関係

日本語の説明書きが全ての展示に用意されていたり、日本人スタッフがいたりすることから、きっと来館者のうち日本人観光客が占める割合は相当大きいのだなと思い、ダメ元で広報担当の方にメールで問い合わせしてみました。

すると、ムーミン美術館と日本の関係を含めて、とても丁寧に説明したお返事をくださり感動したので、シェアしたいと思います。

ムーミン美術館は、トーベ・ヤンソンが1986年にムーミンコレクションをタンペレ・アート・ミュージアムに寄贈したことをきっかけに、翌年に誕生しました。

そして2016年までそこで展示されていましたが、2017年にタンペレ・ホールに移転し、ムーミン美術館として新しくオープンしました。

日本をはじめとした世界各国でムーミンのアニメをきっかけに1990年代にムーミンブームが起こり、その頃既に日本にフィンランドから一部作品を持って行き、展覧会が開かれたそうです。

1990年代から、日本のムーミンファンが日本からタンペレに来るようになり、2017年に新しくなったムーミン美術館は、移転をきっかけに日本語でのサービスを始めたとのことです。

正確な数値はとっていないものの、来館者のうち約30%が外国人で、そのうちの約半分が日本人とのこと。

他にはイギリス、ドイツ、ロシア、スウェーデン、イタリア、中国から来るとのことでした。

日本から遥々訪れるムーミンファンにより深く理解してもらおう、という美術館の計らいを感じ、とてもうれしい気持ちになると同時に、ムーミンと日本の強い繋がりを再認識しました。

75周年記念グッズなどはあるの?

ここまで読んでお気づきでしょうか。

そう、本場のフィンランド美術館、75周年感が皆無でした!

75周年記念ポスターやグッズもなければ、特設コーナーもありません。

むしろこの写真の「#OURSEA(フィンランド語では#MEIDÄNMERIで、「わたしたちの海」という意味)」というバルト海を汚染から守ろうというキャンペーンの方が強く押し出されていて、ミュージアムの中に特設コーナーもあり、お土産も充実していました。

いちばん下の小さな75周年ロゴが、唯一の75周年感でした(笑)。

なので、75周年関連を期待して訪れると拍子抜けしてしまうかもしれません。

ミュージアムショップ

帰りにはもちろん、お土産屋さんへ。

こちらはムーミン美術館限定グッズです。

わたしはこのアラビアの限定マグカップを購入しました。

2017年にムーミン美術館移転を記念して作られたものですが、現在もたくさん在庫がありました。

先ほど書いた「#OURSEA」キャンペーンのグッズも、入ってすぐのところに置かれていました。

本物のムーミンに会えた!

スタッフの方が教えてくださるまで知らなかったのですが、今年は夏の間6日間限定のミート&グリート開催中で、ムーミンとスノークのおじょうさんと一緒に写真を撮ることができました。

お子さん連れやワンちゃん連れの方が、ちゃんとソーシャルディスタンスを守りながら順番待ちをし、一緒に写真を撮っていました。

予期せずふわっふわでかわいいムーミンとスノークのおじょうさんに会えて、子どもたちの中で悪目立ちしながらはしゃいでしまいました。

タンペレ中央駅からのアクセスもよく、日本人にもうれしい日本語解説がたくさんのムーミン美術館は、ムーミン好きさんにとっては絶対に訪れなくてはいけない場所ですね。

タンペレは他にもフィンランド最古のサウナなど見どころたくさんの街なので、ヘルシンキから足を伸ばしてみるのもおすすめです。

以前わたしが滞在6時間でヘルシンキから日帰りをしたブログ記事もご参考になればうれしいです。

ミュージアム情報

  • 名前
    Moomin Museum
  • 電話
    +358 (0)3 243 4111
  • ホームページ
    https://www.muumimuseo.fi/ja/
  • 営業時間
    月  : 休館日
    火 – 日: 10:00 – 17:00
  • 料金
    大人  : 13ユーロ
    子ども : 6ユーロ
    3歳未満: 無料
  • 住所
    Tampere-talo, Yliopistonkatu 55, Tampere

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